まつげ美容液には、妊娠、授乳中に使用しないほうがいいものがあることをご存じでしょうか? これは、まつげケア用品に含まれている成分によるのです。逆に、使っても大丈夫なまつげ美容液もたくさんあります。
妊娠中はまつげが抜けたり薄くなったりしやすいのでまつげ美容液でケアしたい人も多いかと思います。
そのほかにも、まつげ美容液を使っていて妊娠した時に、「妊娠中に使用しても胎児に影響はないのか?」とか、「授乳中に使用すると赤ちゃんに何か影響がでるの?」と今まで通り使い続けることを不安に思う人もいると思います。
では、実際に妊婦さんや授乳中の人がまつげ美容液を選ぶ時に、どういった商品を選べばよいのでしょうか。今回は、妊娠中や授乳中に、まつげ美容液を選ぶとき、使うときに知っておきたいことをみていきます。
妊娠・授乳中に使ってはいけないのは「まつげ育毛剤」
まず、まつげをケア用品には、育毛剤と美容液の2種類があります。
このうち、基本的に妊娠中や授乳中に使用してはいけないのは「まつげ育毛剤」になります。
これは、まつげ育毛剤の成分が医薬品であることに関係します。
まつげ育毛剤の成分
まつげ育毛剤の主成分は、「ビマトプロスト」といいます。
もともとこの成分は、緑内障治療のための点眼薬に使われていました。その点眼薬の副作用でまつげが伸びたことを逆手にとって、まつげ貧毛症の治療薬としてまつげ育毛剤が誕生しました。
薬には、妊娠、授乳中は使用しないようにと記載があるものがあります。その理由は主に下記の2つです。
・服用で胎児に先天性の異常が起こる可能性がある
・記載することで、万が一妊婦や授乳中の人が服用してしまい、なにか起こった場合のトラブルを避けるため
このことから薬には、本当に胎児に影響があるものと、影響はないものの何かあったときのために、販売側が身を守るために注意書きがされているものとがあることがわかります。
もし妊産婦がまつげ育毛剤を使うとどういう影響があるのか
ビマトプロストが主成分のまつげ育毛剤で、妊娠中や授乳中の人が使って赤ちゃんに影響がでたという事実は今のところありません。
しかし実際には、妊産婦を対象にビマトプロストの投与実験は行えないので、人での安全が確認されたものではないということがポイントです。
ビマトプロストが主成分である医薬品の添付文書には、マウスやラットを使った実験で、流産や死産、早産や新生児体重減少、母乳から成分の検出が確認されていると記載があります。
この動物実験は、人体ではありえないくらい大量投与の結果ですが、リスクは完全に否定できないため、妊産婦の使用は控えるようにということなのです。
まつげ美容液は製品によって注意事項が違う
では、まつげ育毛剤と違って医薬成分が含まれていないまつげ美容液は、すべての商品が妊産婦が使用しても大丈夫なのでしょうか?
実は、まつげ美容液にも注意書きで妊娠、授乳中の使用を控えるようにと記載されている製品があります。その理由は、妊産婦が使った場合の安全性が確認されていないということです。
そのほかに、説明書に記載はされていないものの、使用は控えたほうがよいと思われる製品があります。伸ばしたり、太くしたりできる製品であればあるほど、使用には注意したほうがよいでしょう。
大体の場合、安価なものにはまつげを保湿する程度の成分しか含まれていないので、気にする必要はないと思います。
まつげ美容液を購入の際は、妊娠・授乳中の人が使っても安心なものなのかを必ず確認してください。記載がなくてどうしても心配なときは、メーカーに問い合わせをしてみましょう。ネットでの口コミ情報は私が見たところ、間違っていることがあるので、必ず販売者に直接確認を入れくださいね。
妊娠中や授乳中の人に必要なのは、赤ちゃんにとってリスクになる可能性があるものはとことん排除することだと思います。
妊娠・授乳中でも大丈夫なまつげ美容液でも気をつけて欲しいことがある
妊娠、授乳中でも大丈夫なまつげ美容液を使うまえに、もう少し知っておいてもらいたいことがあります。これは、まつげ美容液以外のものにも言えることでもあるのでしっかり覚えておきましょう。それは下記の2点になります。
・妊娠中、授乳中はホルモンバランスの変化が激しく、普段と比べてアレルギーが出やすかったりとてもデリケートな時期である
・もしお肌が荒れたりアレルギーが出たときに、赤ちゃんのことを考えて、できる治療が限られる
このことから、妊娠、授乳中に使ってもいいまつげ美容液を使用するかしないかを慎重に考えて、使用する場合は、様子をみながらいつもより注意深く使いましょう。そして、万が一なにかあったときは、すぐに使用を中止しましょう。
まとめ
妊娠中や授乳中にまつげ美容液を使うときは、医薬成分のビマトプロストが含まれているまつげ育毛剤を選ばないようにしましょう。
さらに、まつげ美容液にも、安全性が確認できないことからまつげ美容液を控えるようとの注意があるものは避けてください。商品を買うときは必ず注意事項を確認しましょう。
そして、使用が大丈なものを使う場合も、デリケートな妊娠・授乳中は様子をみながら使い、何かあればすぐに使用を止めることを心得ておくとよいでしょう。