「前髪や眉毛を整えていたら、まつげもパツンと切ってしまって大ショック!」
「ライターで、うっかりまつげを燃やしてしまった!」
「誤って短くなったまつげが、伸びなかったらどうしよう。。」
うっかりミスで短くなってしまったまつげは、「また元のように伸びてくれるのか?」と不安に思いますよね。
短くなってしまったまつげを見て、泣きそうになっている方もいるのではないでしょうか?
実は、まつげは途中で短くなってしまっても、また元のように生えそろうのです。
まつげが生えそろう仕組みを知り、「元の長さにより早くもどす方法」と「生えそろうまでをカバーする方法」をご紹介します。
Contents
1.切れたり燃えたりして短くなったまつげは元の長さに戻る
まつげは、ハサミで短く切っても、火で燃えて短くなっても、また元の長さに戻ります。
まつげには、毛周期という仕組みがあるからです。
毛周期があることでまつげは生え変わり、ほうっておいてもそのうち元の長さまで生え替わります。
たとえば、髪の毛や眉毛などの体中の毛は、抜けてもまた生えてきますよね?
同じように、まつげも抜け替わってくれるのです。
誤ってまつげを短くしてしまい、「もう元には戻らないのかも。。」と心配していたのなら、ホッと安心してもらえたのではないでしょうか。
あなたの短くなったまつげは生え替わることで、元の長さに戻るのです!
だけど、鏡を見ると、まだまつげは短いままです。
それを見て、次に気になるのは「どのくらいで元の長さに伸びるのか?」ということではないでしょうか。
そこで、元の長さまで伸びる期間を知るために、まつげの生え替わりについて、詳しく解説していきたいと思います!
2.まつげには「毛周期」という生え替わりのサイクルがある
まつげは「毛周期」というサイクルをもっています。
気にとめたことがない人の方が多いと思いますが、まつげは同じ毛がずっと生え続けているのではありません。
実は、髪の毛と同じように抜け替わっているんですね。
生え替わりの仕組みは、具体的にどういった流れなのでしょうか?
毛周期サイクルは、成長期・退行期・休止期に分かれる
まつげの毛周期は、分解すると3つの期間があります。
●まつげの毛周期サイクル
・成長期
・退行期
・休止期
まつげは、1つの毛穴でこのサイクルを永遠と繰り返しています。
次に、成長期・退行期・休止期について、それぞれを詳しくみていきます。
●成長期
成長初期〜中期
成長後期
「成長期」とは、毛が伸び始めて、成長が止まるまでの期間です。
成長期は、どのくらい伸びているかで、さらに成長初期・成長中期・成長後期に分類されます。
・成長初期 … 毛の成長が始まる
・成長中期 … 体の中で伸びていてまだ皮膚の外に見えない
・成長後期 … 皮膚から外に見え始めて成長が止まるまで
●退行期
退行期
「退行期」とは、毛の成長が終ってから抜ける準備が始まるまでの期間です。
この間に、毛根がだんだん退化していきます。
●休止期
休止期1
休止期2(脱毛)
「休止期」とは、毛が抜ける準備が始まってから抜けるまでの期間です。
まつげは、これら3つの期間をグルグルと繰り返しながら生え替わっていたんですね。
それでは、まつげ全体でみると、成長期・退行期・休止期の割合はどうなっているのでしょうか?
まつげの成長期・退行期・休止期の割合
毛周期サイクルは、すべての毛穴で同じタイミングなわけではありません。
毛周期は、1つ1つの毛穴が独立して持っているものなので、まつげがいっせいに抜けたり生えたりはしないのです。
それぞれの毛が違うタイミングで生えたり抜けたりすることで、常に一定のまつげがある状態を保っています。
では、今生えているまつげの成長期・退行期・休止期の割合はどうなっているのでしょうか?
成長期のまつげの割合は全体の約27%、残りの約73%のうち退行期は数%であとのほとんどが休止期になります。
成長期のまつげが占める割合が85%といっているサイトをよく見かけますが、それは長年まつげを見てきたアイリスト(まつげ美容の専門家)の私からいわせれば、聞いた瞬間に首をかしげてしまう数値です。
まつげの成長期が約40日なのに対して、休止期はその約2倍の2ヶ月半と毛周期の中で一番長い期間です。
にも関わらず休止期が10数%ほどしかないだなんて、物理的にもムリがあります。
まつげの成長期の割合が85%になっているサイトは、頭髪の成長期の割合のデータを引用しているようです。
頭髪の場合は伸びている成長期の期間が2〜6年と休止期よりも圧倒的に長いので、成長期が85%でも成り立つのです。
つまり、頭髪、まつげ、まゆげ、腕毛など、生えているところによって成長期、退行期、休止期の割合やその周期は違うということです。
短くなったまつげが生えそろうまでの期間は約4ヶ月
ここまでで、まつげの成長期・退行期・休止期の割合がわかったと思います。
では、切ったり燃えたりして短くなってしまったまつげはどのように生えるのでしょうか。
毛の約27%は成長途中のまつげなので、切れた毛の約1/3は成長期が終わるまで伸び続けます。
その伸びてくる毛の中でも伸びる終わりかけの毛もあるので、元の長さに伸びる毛はあまりないと思われます。
あとの成長期が終った73%の毛は伸びることはなく、自然に抜けてまた新しく生えてくるのを待つしかありません。
しばらくまばらな状態が続き、順番にゆっくりと入れ替わりながら元のように生えそろいます。
では、まつげの成長期・退行期・休止期は、それぞれどのくらいの期間なのでしょうか?
まつげの毛周期サイクルは約120日(4ヶ月)
まつげの毛周期は成長期が約40日、退行期が数日、休止期が約80日です。
つまり、今生えているまつげは、遅い人でもおよそ半年後には全て生え替わっているということになります。
成長期 | 退行期 | 休止期 | |
日数 | 約40日 | 数日 | 約80日 |
(*2007年日本香粧品学会誌で資生堂が発表した研究データから参照)
資生堂のデータは、4人の日本人女性を被験者に選び調査した結果です。
統計データと言うには対象のちょっと人数が少ないですね。
日頃、まつげ美容を施術している私が感じているのは、まつげは人によって個人差があるということです。
数値はあくまでも平均で、目安にしてください。
そのことをふまえて、まつげ周期のデータを単純に計算すると、1つのサイクルがおよそ4ヶ月ということになります。
今生えているのは、成長後期〜休止期の毛が抜けるまでの間の毛です。
つまり、目にできるまつげは、1サイクルよりも少し短い期間になります。
このように、まつげの毛周期から考えると、途中で切れたり燃えたりして短くなった部分が完璧に生えそろうまで4ヵ月かかるでしょう。
新しいまつげは、毛根あたりにある「毛を作る細胞(幹細胞)」が損傷していると生えてこなくなります。
切れた場合は問題ないのですが、燃えた場合は毛穴の奥の幹細胞が、やけどでダメになっていないことが重要になります。
まつげが火でチリチリになった!
まつげが火で燃えた場合は、地まつげがチリチリになってしまっている場合があります。
燃え残った毛先が少しチリチリでおかしい場合は、毛先だけ切ってしまうという対処もできます。
この方法は、さらにまつげを短くしてしまうことにもなるので、もし根元近くまでチリチリになった場合はオススメしません。
毛先が若干チリっていて見た感じがおかしいなら、毛先の部分だけカットするとよいでしょう。
チリチリになっていない部分まで切ってしまわないように気をつけましょう。
ここまでで、まつげの生え変わりのメカニズムとその周期について見てきました。
まつげは生え替わることがわかり安心はしたけれど、元に戻るまでは短いままの期間を耐えなければいけないという事実は変わりません。
「短いまつげはやっぱり恥ずかしい。。」
「できることなら1日でも早く生えそろえたい!」
と思うのが女心ですよね。
短くなったまつげを、できるだけ早く元の長さに戻るように、何かできることはないのでしょうか?
まつげを早く生えそろえる3つのアプローチ
まつげを早く伸ばすには、まつげを作る細胞の環境を整えて、毛の成長をサポートすることが大切です。
まつげを早く生えそろえるためにできることは、次の3つになります。
●まつげを早く生えそろえるアプローチ
- 毎日のケア
- まつげの合成に必要な栄養素を摂る
- まつげ美容液を使う
それぞれ順番に見ていきましょう☆
1.毎日のケアでまつげの成長をサポート
まつげの成長を妨げるのは、次の2つの要因があります。
・血行不良
まぶたの乾燥や血行不良は、まつげの新陳代謝の妨げになってしまいます。
まつげを早く生やすには、まつげの土台である皮膚の新陳代謝をよくすることが大切なんです。
代謝がよくないとまつげの合成がにぶくなり、伸びるのが遅くなってしまいます。
たとえば、新陳代謝が悪いと髪や爪が伸びるのが遅かったり、爪が薄くなってすぐ折れてしまったりしますよね。
それと同じことがまつげの成長にもあてはまります。
では、まぶたの乾燥と血行不良を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか?
毎日できる簡単なケア方法を紹介します!
■まつげの成長を妨げないために…
- きちんと目元をクレンジング
- ホットタオルで目の周りを温める
- スキンケア用品でまぶたをしっかり保湿
- フェイスマッサージで血行をうながす
これらを日々の生活にとり入れてみてくださいね。
新陳代謝を活発にして、まつげの成長をサポートしてあげましょう♪
次は、体の内側からのアプローチです。
2.まつげの合成に必要な栄養素を摂る
まつげは、そのほとんどがタンパク質でできています。
ただ、まつげを作るには、ほかにも栄養素が必要です。
まつげの合成をするときには、
・まつげを合成するときに使われる栄養素
・まつげの合成をサポートする栄養素
・毛を作る細胞を活発にする栄養素
といった、いろんな役割の栄養素が作用しあっています。
では具体的に、どんな栄養素が関わっているのでしょうか?
以下を確認してみましょう!
まつげを作るときに必要な栄養素
- タンパク質
- ヨード
- L-シスチン
- メチオニン
- ビオチン
- 亜鉛
- ポリアミン
- ビタミンE
まつげを作るのに必要な栄養素って結構ありますね。
これらの栄養素がたくさん摂れる食べ物にはどんなものがあるのでしょうか。
●まつげによい食品
まつげの合成に必要な栄養素が多く含まれる食品は下記になります。
栄養素 | 多く含まれる食品 |
ヨード | こんぶ、ひじき、わかめ、海苔などの海藻類など |
L-シスチン | 小麦、大豆などの豆類、カシューナッツ、肉類、魚介類など |
メチオニン | かつおなどの魚介類、小麦、肉類、豆類、カシューナッツなど |
ビオチン | 鶏レバー、豚レバー、牛レバー、マガレイなどの魚介類、バターピーナッツ、ひまわりの種、アーモンドなどの種実類、卵黄、大豆など |
亜鉛 | 生牡蠣、ビーフジャーキー、パルメザンチーズ、煮干し、豚レバー、カニなど |
ポリアミン | 大豆発酵食品、チーズ、きのこ類、鶏肉など |
ビタミンE | ひまわり油、アーモンド、唐辛子、抹茶など |
まつげを作るのに必要な栄養素が多く含まれる食品を紹介しました。
だけど、これらを意識して食事するのって大変じゃないですか?
苦にならない方ならいいけど、「常に食品を意識するなんて面倒!」と思った方もいると思います。
そんなあなたへは、まつげ合成に必要な栄養素をもっとお手軽に摂取できるものがあります。
●まつげサプリメント
ピンポイントで栄養を摂取したいときは、サプリメントを飲むのがおすすめです。
まつげサプリメントは、まつげを作るのに必要な栄養素がバランスよく含まれています。
それらを集中的に補給することで、即効性が期待できるのです。
社会が発達した現代では、不規則な生活になることは珍しくなく、外食が多い方や偏食の方も多くなっています。
お腹いっぱい食べてはいても食事の内容が高カロリー食になっていて、カロリーがオーバーしても体に必要な栄養は不足していると言われているのです。
そんなこともあり、サプリメントで栄養を補給するのは効果的なアプローチなのです。
ただし、あくまでもサポートとして利用し、バランスのよい食事が基本であることを忘れないでくださいね。
3.まつげ美容液
そのほかに、まつげ美容液を使うという離れ技があります。
まつげ美容液はまつげの合成や成長に特化して作られているため、より早い生えそろいが期待できます。
まつげの作られる根元の部分にダイレクトに成分を届けることができます。
ただ、まつげ美容液といってもさまざまなタイプがあります。
- トリートメントタイプ
- 成長促進タイプ
- 育毛タイプ
この3つのタイプは、下にいくほど育毛効果が高くなります。
あなたが求める目的によってタイプを選ばないと、思うような効果は期待できません。
たとえば、「トリートメントタイプ」は、単に毛に潤いやツヤを与えて保護することで、毛質をよくすることのみに特化されています。
頭髪のトリートメントで考えればわかりますが、トリートメントをして毛質はよくなっても、髪の毛を育毛することはできませんよね。
それと同じように、トリートメントタイプのまつげ美容液は、まつげの毛質をケアすることができても、育毛をすることはできないのです。
「成長促進タイプ」は、まつげの成長を助ける美容成分が配合されています。
まつげの成長する環境を整えて、栄養を届けるのが目的です。
「育毛タイプ」は、長さや太さを伸ばす成分が配合されていて、まつげの育毛を直接的にサポートします。
まつげの早い生えそろいを望むのなら、まつげ美容液に下記の成分が配合されているか確認しましょう。
まつげの長さを伸ばす成分
成長期の日数を延長
- デクロロ・ジヒドロキシ・ジフオロ・エチルクロプロスタノールアミド
- イソプロピルクロプロステネート
育毛促進
- キャピシル
成長速度を速くして長くする
- ナツメ果実エキス
「ビマトプロスト」という成分も、まつげを伸ばす効果があると知られていますが、その高い効果の反面、副作用も強いのでオススメしません。
発毛や成長を促進する成分
発毛を促進する
- オクタペプチド-2
毛母細胞の分裂を活性化する
- パンテノール(プロビタミンB5)
- ブドウ種子エキス
毛乳頭細胞を活発にする
- センブリエキス
まつげを長くする成分が本当に効果があるのかを確かめるために、私も実際に使ってみました。
そのときの使用感や結果を、記事で詳しくレポートしているので、ぜひ見てみてくださいね!
まつげ美容液を使う場合は、タイプの把握とその特性を理解し、再生や伸びにフォーカスされた美容液を選びましょう。
短くなったまつげをカバーする3つの方法
まつげは切れて短くなっても生えそろうことがわかりましたが、その期間は決して短いとはいえません。
ただ生えそろうのを待っているしかないのでしょうか。
どうしてもまつげが短くなった状態が恥ずかしいときは、まつげが生えそろうまでの間をカバーできる方法をご紹介します。
1.ファイバーマスカラ
ファイバータイプのマスカラは、まつげが短くなった部分に繊維をつけて長さを出すことができます。
普段のメイク方法で道具を変えるだけなのでお手軽にカバーすることができます。
ただし、長さを出すのには限度があるので、あまりにもまつげが短くなり過ぎていると難しいかもしれません。
ある程度まつげの長さが残っている場合はおすすめです。
2.つけまつげ
つけまつげは値段が安くお手頃に長さをカバーすることができます。
切れたまつげが短すぎてファイバーマスカラやまつげエクステがつけれない場合によいでしょう。
ただ、毎日つける時間と手間がいり、慣れていないとつけるのが難しかったり上手くつけれなかったりするので、「面倒くさがりな人」や「不器用な人」には向かないでしょう。
器用な人で毎日の手間がかかってもコストパフォーマンスがよい方がいい人におすすめです。
3.まつげエクステ
短くなったまつげは、まつげエクステンションでもカバーすることができます。
画像は、目尻の地まつげを1/3ほど切ってしまったお客さまに、まつげエクステを少しつけたもの。
仕上がりの写真をうっかり撮り忘れてしまったので、途中の写真しかありませんが、たくさんつければ長さをカバーすることができるイメージがつかめるのではないでしょうか。
まつげエクステは1度つけてしまえばしばらく取れないことと、つけまつげより自然な感じにカバーができます。
ボリューム感や長さも自由に選ぶことができ、普段の自分のイメージを壊さずにつけることも可能です。
ただ、切れたまつげが短過ぎるとつけることができませんので注意してください。
この方法はとても綺麗に仕上がりますが一番コストがかかるため、お財布に余裕があって毎日の手間が面倒な人におすすめです。
まとめ
まつげには毛周期があり、まつげが途中で切れてしまっても燃えて短くなってしまっても、毛周期によって生えそろうことがわかりました。
1本の毛のサイクルは5〜6ヵ月あり、元のように生えそろうにはどうしても時間がかかってしまいます。
より早くまつげを元の長さに戻すために、まずは「毎日のケア」でまつげの生える環境を整えて、毛の代謝を活性化させましょう。
その次に必要なのが「まつげによい食事」や「まつげサプリメント」で、まつげに必要な栄養素を補給することです。
さらにまつげの発毛と成長にファーカスされた「まつげ美容液」を使うと、最強のサポートが完成です!
また、まつげが元のように生えそろうまでの期間をカバーしたい場合は、「ファイバーマスカラ」、「つけまつげ」、「まつげエクステ」の中から、今の自分のまつげの状態に合ったものを選んでカバーしましょう!