まつげの長い女性って魅力的ですよね? 現代では「つけまつげ」や「まつげエクステンション」に「まつげパーマ」など、まつげに関する美容はたくさんあります。
昔から、まつげを美しくすることは、女性にとって自分の魅力をアップするために重要視されてきました。なんとかまつげを伸ばして可愛いさアップを願う女子は多いです。
女装家も女性らしさを演出するために、必ずと言っていいくらい「つけまつげ」などでまつげをボリュームアップさせています。人物の絵を描くときも、手っ取り早く女性を表現するときには誰しもがまつげを描きこむと思います。そのくらい、まつげは女性を象徴するシンボルなのです。
そんな女子に大切にされているまつげですが、どうしたら長く伸びるのかを知りたくありませんか? 実は、まつげには伸びるメカニズムがあります。
「まつげを伸ばしたい!」と思っているのなら、まつげの仕組みを知っておくと今後どうすればいいのかがわかるようになります。
どういう仕組みでまつげが伸びるの?
私はアイリスト(まつげ美容の専門家)という職業柄、他人のまつげを毎日のように見ます。地まつげに人工毛をつけてボリュームアップする「まつげエクステンション」などを初めてされる方へは、事前に必ずカウンセリングをおこないます。
その時に、以外と知らない人が多いのが「まつげにも毛周期がある」ということ。髪の毛は抜け替わることを知っている人も、まつげもそれと同じで生え変わっていると伝えると、ビックリされることが多いです。
簡単に説明すると、人間の体に生えている全ての毛には、成長期→退行期→休止期の毛周期サイクルがあります。
「成長期」 とは、毛が伸びている期間。
「退行期」 とは、毛の成長が止まってから2週間ほどの期間。
「休止期」 とは、退行期が終わり、次に生えてくる新しい毛によって上に押し上げられ、抜け落ちていくまでの3〜4ヵ月の期間。
体毛の長さは成長期の長さと比例しているので、成長期が長いほど体に生えている毛は長くなるのです。たとえば、まつげの成長期が約40日だとすると、髪の毛の成長期はなんと2〜6年!中には25年も成長を続ける毛もあるそうです。(伸ばし続ければ余裕で身長を超えてしまうよ〜)
元々まつげが長い人は「成長期が長い」or「成長速度が速い」このどちらかになります。
まつげを伸ばすには?
体中の毛の長さは、毛の成長期の長さと関係しているのは先に述べたとおりです。つまり、成長期の期間を伸ばすことができれば、まつげは伸びるということになります。
そのためにも、まつげを伸ばすには育毛剤や美容液は有効です。まつげの長さを伸ばす育毛剤や美容液には、まつげの成長期を延長する有効成分が含まれていることが重要になってきます。
その成分で代表的なのが、「ビマトプロスト」 「デクロロ・ジヒドロキシ・ジフオロ・エチルクロプロスタノールアミド」 「イソプロピルクロプロステネート」 などのプロスタグランジン系の成分です。
まつげを伸ばす有効成分にも注意して欲しいものがある
まつげの長さを伸ばす有効成分といっても、どれでもいいわけではありません。まつげを伸ばす育毛剤や美容液を選ぶときに、知っていてもらいたいことがあります。
「ビマトプロスト」は、元々は緑内障の治療に使われる点眼薬に含まれている成分で、その副作用としてまつげが伸びたことからまつげ育毛剤として人気がでました。
成分の区分は医薬品に入り、強い効果とともに副作用もあります。たとえば、目の充血、色素沈着、ひどい場合は長期間の使用でまぶたが垂れ下がる、などです。ビマトプロストが主成分の目薬や治療薬に添付されている文書には、副作用として「まぶたの色素沈着」が明記されています。
私の友人のエステティシャンに聞いた話ですが、月に1回お肌のお手入れに来ていたお客様がいらっしゃいました。その方が、ある時クマができたように目の周りが黒くなって来店されたそうです。びっくりした友人は原因をさぐろうと「この1ヵ月間で何か変わったことがないか」を、お客様との会話を通じてそれとなく聞き出しました。
始めは「変わったことは何もない」といわれていたお客様でしたが、「そういえば…」と、ビマトプロストの配合されたまつげ育毛剤を使い始めていたことが判明したそうです。ほかに変わったことがなく、おそらく育毛剤が原因ではないかと考えた友人は、すぐに使うのを止めるようにうながしました。次の1ヵ月後にはお客様のお肌は綺麗に元に戻っていて、私の友人もホッとしたそうです。
美しくなるために使うものが綺麗を台なしにするなんて、もったいないです。とくに美容を職業とする者としては、色素沈着をするような商品はおすすめできません。
それでも即効性と高い効果を求めるのなら、ビマトプロスト配合のまつげ育毛剤を使うのもいいでしょう。ただし、色素沈着などの副作用がでる確率が、とても高いことを覚悟しておいてください。
安全性を重視したまつげを伸ばす有効成分とは
副作用は心配ですが、まつげをボリュームアップさせたい気持ちも捨てられません。
そんな方へ私がおすすめするのは、ビマトプロスト以外のプロスタグランジン系の成分が配合されている、化粧品区分のまつげ美容液です。商品名でいえば、「リバイタラッシュ」や「ラピッドラッシュ」などがあります。
ビマトプロスト配合のものに比べると即効性と高い効果は劣りますが、色素沈着のリスクも低く、しっかりとまつげを伸ばすことができます。
私のお客様で、ラピッドラッシュを使われている方がいらっしゃいますが、来店されるたびにまつげが伸びているのを確認できています。
私も実際にリバイタラッシュを試してみましたが、2〜3ヵ月使用でちゃんと効果があり、周りからは「まつげエクステをつけているの?」と聞かれたりもします。(す、スゴい…。も、もしかしてこれをみんなが使っちゃうと私の商売あがったりやないの…。)
しかし、絶対に副作用が出ないわけではないと思います。皮膚にはつかないように、気をつけて使うようにしてください。そうすることでリスクは最小限におさえられます。
まつげを伸ばす美容液を選ぶポイント
まつげには毛周期があり、まつげを伸ばすには、毛周期のうち、成長期の日数を伸ばすことが必要ということがおわかりになったと思います。
そして、まつげをグンと伸ばしたいのであれば、まつげの成長期を延長してくれる有効成分が入ったまつげ美容液を使うことをおすすめします。その場合、副作用のリスクの高い物や、効果がない物を使って「お金・時間・労力」を無駄にしないために、ビマトプロスト以外のプロスタグランジン系の成分が配合されているかどうかを確かめてみてください。